元気の日記

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乾燥させた虫が原料 コチニール色素(カルミン酸)

コチニール色素とは

コチニール色素とは、乾燥させたラックカイガラムシコチニールカイガラムシを原料とし、それらを熱水などで抽出してできたものです。欧州では中世の時代から染料として使用されており、応用して絵の具としても使われていました。主成分はカルミン酸といい、赤色をしています。溶媒のpHによって色調が変わる性質があり、橙〜赤紫色を呈することもあります。

コチニールカルミン酸)のアレルギー症状

コチニール色素は、食品添加物の他に口紅、アイシャドウ、マニキュアなどの化粧品、錠剤や粉末剤などの医薬品や病理検査における染色、インクや絵の具などの文房具、染料など様々な分野で使用されています。

動物由来の色素で、化学的に合成された成分よりも安全性は高いと言われているコチニール色素ですが、弱い毒性があるとされています。平成24年5月には、消費者庁からコチニール色素によって、アナフィラキシーショックや喘息などのアレルギーを発症する危険性があることを示唆する文書が発表されています。

ただ、アレルギー反応を引き起こすのはコチニール色素そのものではなく、原料となっているカイガラムシの除去しきれなかったタンパク質が原因ではないかという見方があります。アレルギー反応は、症状に個人差があるため、すべての人に起こるものではありませんが、コチニール色素を使用した商品で、皮膚の発赤やかゆみなど何らかの異変を感じたら、速やかに使用をやめましょう。

コチニール色素を使用した食品の成分表示欄には、「カルミン酸」「カルミン酸色素」などと表記されていることがあり、コチニールの名前が使われていないため見落とさないように注意が必要です。また、アナフィラキシーショックが起こると、呼吸困難や血圧の急低下による意識障害などを引き起こす危険性があります。状況に応じて病院で医師による診察を受けるようにしましょう。

使用されている食品と使用不可な食品

コチニール色素は、お菓子やかき氷のシロップ、かまぼこ、ハムやソーセージなどの加工肉など、赤く染めるのに適している商品に使用されていることが多いようです。以前、イタリアのリキュールとして有名な「カンパリ」にも、このコチニール色素が使用されていましたが、2007年にメーカーが合成着色料に切り替えたため、現在は使用されていないようです。

ちなみに、タンパク質が豊富に含まれる食品に使用すると、紫色を呈することがあるため、これを避けるために他の添加物を加えて色を調節する必要があるとされています。

また、コチニール色素は昆布類、食肉、鮮魚及び貝類、お茶、海苔類、豆類、野菜、わかめには使用不可で、これはカラメル色素と同様とされています。