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冷やして食べるだけ!それだけで栄養価や旨味がアップする食材5選

 

 

食物繊維と同様の働きをするレジスタントスターチをご存知ですか?

全粒粉や豆類、未熟なバナナに含まれると言われていますが、食材を加熱後に冷ますことで増える性質があるんです。

今回はレジスタントスターチをはじめ、冷やすと栄養価や旨味がアップする、「得する食材」5選をご紹介したいと思います。

冷やして増える「レジスタントスターチ」とは

レジスタントスターチとは、小腸で消化・吸収されにくい「難消化性でんぷん」のことで、食物繊維と同じような次の働きがあるとされています。

・腸内環境を整える
・血中コレステロール濃度を下げる
・血糖上昇を抑える

レジスタントスターチを含む食材の中には、冷やすことで増え、再度加熱をしても大きく量は減らないことがわかっています。

もう少し付け加えるとレジスタントスターチとは、植物のデンプンが消化されにくい形態のことを指します。

一般的に、デンプンは消化酵素によって小さな糖分子に分解され、腸壁を通過して吸収されます。

しかし、レジスタントスターチはこのプロセスが進まず、大腸に到達することが多いため、大腸内細菌による発酵によりエネルギー源として利用されます。

レジスタントスターチの効果1・便通の改善

レジスタントスターチには、食物繊維と同様に、便通を改善する効果があります。

レジスタントスターチの主な供給源は、穀類、豆類、芋類などです。

これらの食品を加熱・冷却することで、デンプンの結晶化が促進され、レジスタントスターチの量が増加します。たとえば、米を炊飯後に冷やすことで、レジスタントスターチの含有量が増加することが知られています。

レジスタントスターチの効果2・多くの健康効果

レジスタントスターチには、健康への様々な効果が期待されています。

まず、レジスタントスターチは、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。

通常、消化された糖質は腸壁から吸収され、血液中に流れ込んで血糖値を上昇させます。しかし、レジスタントスターチは消化されないため、血糖値の急激な上昇を抑制することができます。

そのため、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防・改善に役立つとされています。

レジスタントスターチの効果3・腸内環境を整える

また、レジスタントスターチには、腸内環境を改善する効果があります。

レジスタントスターチは、大腸内細菌による発酵により、ショートチェーン脂肪酸(SCFA)を生成します。

SCFAは、腸管粘膜の健康維持や腸内細菌のバランスを調整するなど、腸内環境を改善する効果があります。また、SCFAは、免疫機能を向上させる作用もあるとされています。

レジスタントスターチの効果4・肥満・脂質異常症の予防

さらに、レジスタントスターチには、肥満や脂質異常症の予防・改善にも効果があるとされています。

レジスタントスターチは、腸内環境の改善により、脂肪酸の吸収を抑制する作用があるため、脂肪の蓄積を抑制する効果が期待されています。

また、レジスタントスターチは、食事中の脂質の酸化を抑制する作用もあります。

これにより、動脈硬化などの疾患のリスクが低下するとされています。

冷やすとレジスタントスターチがアップする食材

さつまいも

さつまいもは、茹でてから冷やすことで、レジスタントスターチが茹でた直後より1.15%増えたという研究結果があります。

さつまいもには「焼き芋」「ふかし芋」「さつまいもご飯」などたくさんの料理方法がありますが、茹でる・焼く・蒸すのいずれの調理方法でも、冷やすとレジスタントスターチは増えます。

味や食感も加熱することで甘みが増し、冷やすことで、ねっとりと濃厚な味わいが楽しめますね。

じゃがいも

じゃがいもは、茹でたあと冷やすことで、レジスタントスターチが5~6g増えたという研究結果があります。同研究で、ポテトチップスには、レジスタントスターチはほとんど含まれなかったことがわかっているので、じゃがいもは「ポテトサラダ」や「ビシソワーズ(じゃがいもの冷製スープ)」などの料理から摂ってみるのはいかがでしょうか。

ご飯

冷ましたご飯は、炊きたてのご飯より、レジスタントスターチが1.8倍増えたという研究結果があります。

「おにぎり」、「寿司」は、ご飯を使った、冷めてもおいしい食事です。

レジスタントスターチは、豆類や雑穀にも含まれるので、小豆を加えて赤飯にしたり、玄米・雑穀米を加えてお米を炊くのもおすすめです。

冷凍すると旨み・栄養価がアップする食材

きのこ

なめこ・しめじ・えのきだけなどのきのこは冷凍後調理することで、香り・旨み・歯ごたえが良くなるという研究結果があります。

石づきを取ってほぐしたきのこを小分けにし、平らにして凍らせるのがコツです。

冷凍したものは、手でバラバラにすることができるので、使いたい分だけ取り出すことができますよ。

しじみ

冷凍することで、しじみに含まれるオルニチンが増加するという研究結果があります。

オルニチンは、運動によるカラダの疲れを和らげる働きがあると言われています。しじみには、砂が含まれるので下処理をしてから冷凍するようにするのがお勧めです。

最後に

食材を温めてから冷やす、冷凍することは、長期保存につながるだけでなく、栄養価や旨みもアップさせてくれる料理のアイディアです。

焼き芋を冷やしてデザートにしたり、雑穀おにぎりをお弁当にしたり、ちょっとした工夫で普段の生活にとり入れてみてはいかがでしょうか。

ただし、レジスタントスターチを過剰に摂取すると、消化不良や腸内細菌のバランスを崩すリスクがあります。

また、レジスタントスターチが含まれる食品は、食物繊維やその他の栄養素も含まれるため、単独での摂取は避けるべきです。

以上のように、レジスタントスターチには、血糖値の上昇を抑制し、腸内環境を改善し、肥満や脂質異常症の予防・改善に効果があるとされています。

適度な摂取を心がけることで、健康な食生活を実現してみませんか。

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