添加物がなければ存在しない食品をご存知ですか
ワイン
ワインには、よく知られている防腐剤、亜硫酸塩が使われているものが多く発酵過程で亜硫酸塩が自然発生するワインもいくつかあります。酸性化を防ぎ、風味を保ち、色味を際立たせ、アセトアルデヒド(二日酔いの原因になる)などの副産物を除去するために、人工的に加えられることもあります。亜硫酸塩はワインだけでなく、サイダーやドライフルーツ、乾燥イモなどにも含まれています。
魚
食品の近代保存方法が確立される遥か昔には、従来よりも食品を長持ちさせる自然な方法はたくさんありました。圧倒的に腐りやすい魚は、燻製(くんせい)にすることによって鮮度を保ちました。これは、木を燃やしたときに出る煙や、抗菌剤としての炭を利用することによって、食品をだめにする原因である菌が繁殖しにくい環境を作るやり方によるものです。
ピーナッツバター
有機栽培のピーナッツバターブランドでさえ、家庭で保存する間の鮮度を保つために、砂糖や塩のような天然防腐剤が多少は添加されています。
塩漬け肉
塩や砂糖を使った塩漬け法は、古くから使われているよく知られた食品保存の方法で赤身肉を塩漬けにする場合は、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムを使って、色を保ったり、脂肪が変質するのを防いだり、有害な細菌を殺したりします。その効果で、食品の腐敗によるボツリヌス中毒などの病気にならずに済むわけです。
ピクルス
ピクルスは食品保存法の代表格。キュウリなど野菜を酢や塩水に漬けて発酵させる。つけあわせとしてよく使われるています。
カットフルーツ
健康を気にする多くの人たちは、日々の食事から酸化防止剤をとらないことを最優先する傾向があります。しかし、抗酸化分子は特定のベリー類や豆類、アーティチョーク、多くの茶葉など、自然の食材にも含まれています。またそれらは、ガンや心臓病、神経変性疾患の危険を減らすと考えられ、さらに本来ならばありえないほど食品を長持ちさせることもできるのです。
リンゴ、ナシ、モモ、アプリコットなど果物は、酸化すると果肉が急速に茶色くなってしまいます。これは、酸素と果物の果肉に中の酵素が反応を起こすためです。だから、あらかじめカットされて売っているフルーツには酸化防止剤が添加されていて、酸素を取り除いて茶色くなるのを防いでいます。自然の酸化防止効果のあるビタミンC、つまりアスコルビン酸で処理されている場合もあります。アスコルビン酸は、壊血病知らずというラテン語からきていて、ビタミンCの錠剤やカプセルに共通に存在する化学物質のことです。
チーズ
もともとはチーズも天然化合物、ソルビン酸の防腐効果のおかげで主要食品となったものです。ソルビンとは、ラテン語で特定の木の種類をさすsorbusという言葉からきています。アスコルビン酸が、カットフルーツが茶色く変色するのを防ぐ一方、ソルビン酸はチーズやほかの食品にカビが生えるのを防ぎます。しかし現在は、すべてのチーズにソルビン酸が使われているわけではありません。
ジャムやゼリー
安息香酸は食品の中の安息香酸ナトリウムとして存在し、ジャムやゼリーや香辛料に菌をよせつけません。食品中の安息香酸は食べてもまったく問題はないといわれています(ただしネコはだめ)。安息香酸や安息香酸塩は、クランベリーなどのベリー類の多く、マッシュルーム、シナモン、クローヴに自然に存在しています。
ラーメン
日本人に人気のラーメンやその他の揚げ麺類は、自然のビタミンEの活性体であるアルファ・トコフェロールという物質によって、鮮度が維持されています。この物質の効果については研究中で、心臓病や特定のガン予防に役立つのではないかと考えられています。ラーメンの多くには、鮮度を保つために合成抗酸化剤のブチルヒドロキノン(TBHQ)が使われています。TBHQは食品を長持ちさせ、風味や色、香りなどを維持するために、共通に使われる食品添加物でです。
市販の焼いた食品
これまであげてきたような自然の保存料は、食品の鮮度を保つためによく使われているが、多くの安全な人工保存料も同じように使用されています。袋詰めのクッキーやケーキ、クラッカーなどに、TBHQやほかの合成抗酸化剤も使われることもあります。これら製品の脂肪分や脂分の分解を阻止する効果があるため、風味や香りを損なうのを防ぐことができます。
ライスシリアル
ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)は、袋詰めの食品の風味を保つために作られた合成保存料で効能は、米などの穀物製品の酸化防止剤として使われるTBHQと似ていて、食品庫で保存されている間の鮮度を保つことができます。この添加物がないと、消費者の手に届くまでにシリアル製品が悪くなってしまう可能性があります。