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ガソリンに含まれている石油系の溶剤 ノルマルヘキサン(n-ヘキサン)

ノルマルヘキサンの用途

ノルマルヘキサンはガソリンに多く含まれている石油系の溶剤です。臭いは灯油のようなにおいが特徴です。そんな強いの臭いがする物質であるノルマルヘキサンですが、食品衛生法では、最終的に食品の中にノルマルヘキサンの残留物がない場合に限り、使用が認められているそうです。

どのように使われる

ノルマルヘキサンは、油脂の洗浄や抽出に使われることの多い物質です。
そのため食品では、原料から油の成分を抽出してサラダ油を作ったり、大豆を脱脂加工したりするためにもちられるようです。また、添加物を生成する際にも、原料から成分を抽出するためにノルマルヘキサンが使われる場合が多いです。

米油は、米ぬかからノルマルヘキサン(n-ヘキサン)を使って抽出されていますが油の生成過程で蒸留によって完全に取り除かれています。

食品以外の用途

ノルマルヘキサンには油脂の洗浄能力がありますから、なにかの材料の油脂汚れを落とすためや、車のメンテナンス等にももちいられています。
ホームセンターに行けば、ブレーキクリーナー、パーツクリーナー等の名称で売られていものがそうなんです。しかし、これらの商品には、人体に有害であるため、決して吸入しないようにとの注意書きがありますので使用時には注意が必要です。

ノルマルヘキサンの毒性

ノルマルヘキサン自体は、人体に有害な物質であり、劇薬です。国から劇薬としての指定はされていませんが、以下のような特徴があります。

  • 引火性が高い。
  • 蒸発して空気との混合気体は爆発性がある。
  • 吸入するとめまい、嗜眠、感覚鈍麻、頭痛、吐き気、脱力感、意識喪失が起こる。
  • 皮膚につくと皮膚の乾燥、発赤、痛みが起こる。
  • 食べてしまうと腹痛になる。

食品にノルマルヘキサンをもちいる際には、残留のないことを使用条件とされていますので、扱いとしては原材料などではなく加工助剤。そのため、表示義務もないんです。

ノルマルヘキサンの使用に関する人体への毒性および安全性は、厚生労働省が定める食品添加物公定書の中で定められた成分規格と厚生労働省が定めるノルマルヘキサンの使用条件を満たしていることが条件で使用が認められているので、ノルマルヘキサンを使用している食品に毒性はないと国は考えています。

成分規格ではノルマルヘキサンの性状については無色透明な揮発性の液体で特異な臭いがあるなどのほか、屈折率や比重、蒸留試験などの成分の規格に沿ったものであり、尚且つ厚生労働省が定める使用制限では食用の油脂製造の際の油脂の抽出に限り使用が許され最終食品の完成前に除去されることを条件に使用が許可されているので、毒性の危険はないとされています。

現在日本の食品に関する安全性の評価は、平成15年内閣府に設置された「食品安全委員会」が、食品安全基本法に基づき食品の毒性やその食品が人体に有害であるか否かを評価して食品安全行政を行っています。

しかしノルマルヘキサンに関しては食品安全委員会が発足されるかなり以前から油脂の抽出に使用されており、現在食品安全委員会ではノルマルヘキサンの毒性に対して評価はなされていません。しかしながら食品安全委員会としてはこの委員会が発足される以前に厚生省で定められたノルマルヘキサンの成分規格と使用基準をもとに、ノルマルヘキサンは沸点68℃で食品から除去され、最終食品の完成前には完全に除去されなければならないという条件の下でノルマルヘキサンは使用され、使用された食品には毒性の心配はないと考えているとのことです。

最後に

ガソリンに多く含まれている物質なんてことを聞くと、個人的には出来る限り避けたいです。たぶんこの文を読まれている方も同じではないでしょうか。まして表示もないのであればどうすれば避けられるか考えてしまいますよね。
しかもサラダ油を作るときに必要、避けるのは難しいのではないかと心配する人も多いと思いますが、ノルマルヘキサンは、すべてのサラダ油の精製に使われているわけではないらしいんです。
ノルマルヘキサンを使う理由には、もちろんコスト面が高いと考えられます。それを使用してできあがったサラダ油の値段は手頃になりますので避けるためには、多少の出費は伴いますが、安全性を考えれば、決して高くはないのかもしれません。

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栄養素というより、老廃物 シュウ酸

シュウ酸とは

ホウレンソウに含まれているシュウ酸とは、この成分の正体、ジカルボン酸と呼ばれるもので、土中にあるミネラルを吸収するために植物が自身の体で作り出す成分の事です。

一般的には土中のミネラル成分カルシウムを吸収するために作り出すので、カルシウムと結合するとカルシウム酸塩という形になります。ただ自身の体を成長させるためにはカルシウムだけでは不十分なので、それ以外のミネラルも吸収できるようになっています。

例えば、土の中に含まれているミネラル成分のナトリウムを吸収した場合にはシュウ酸ナトリウムとなりカリウムを吸収した時にはシュウ酸カリウムという事になります。そして人間が野菜を食べた時に苦みに近いえぐみや刺激するような感覚が口の中で起きるときには、大抵は灰汁という概念で扱われています。しかし実際には灰汁も含めて、この成分が口の中に入ることによってえぐみや刺激として感じるのです。

またシュウ酸は、人体にとって、栄養素というより、老廃物です。
ヒトの体内で、アスコルビン酸・ブルコール酸などの有機酸が代謝され、最終代謝産物の一つとしてシュウ酸が生成されます。シュウ酸のヒト・人体における合成量は微量ですので病的な問題・尿管結石症を起こすようなシュウ酸過多は、食物が原因です。

シュウ酸を多く含む食品

シュウ酸は植物が土の中のミネラル分を吸収するために作り出す成分なので、すべての野菜類にひとしく含まれている成分です。ただ含有量においては違いがあり、その含有量の中でも特に多く含む食品を知っておくことが尿路結石や骨粗鬆症を防ぐうえで大切になります。

動物性食品は、ほとんどシュウ酸を含みません。シュウ酸ナトリウム(可溶性蓚酸)は、野菜に含まれています。とくに、ホウレン草は、際立ってシュウ酸ナトリウムを多量に含みます。

一番多く含まれているのはホウレンソウの含有量は食べる量が100グラムで換算すると770ミリグラムと断トツで多いのです。また100グラム換算で計算すると多く含む野菜には小松菜の場合では50ミリグラムと春菊では30ミリグラムとなっています。

これらの野菜を食べても良い目安としては、最も多いホウレンソウで換算すると平均4束から6束で1キログラム以下となります。
それ以上食べると余分に溜まったシュウ酸が血中や尿の中のミネラルと結合してしまうため注意が必要なんです。

ただシュウ酸は水に溶けやすい性質を持っているので、食べるときには旬の時期であっても生で食べずに下ゆでするか大腸の血管に吸収される前に脂質やたんぱく質で覆えば無害化できると言われています。

シュウ酸の用途

尿路結石や骨粗鬆症の原因と言われるため体に良くない成分として扱われてきたシュウ酸ですが、実は食品添加物として使われていることが多いです。

どんな形で使われているのかというと、先に言ったとおりにシュウ酸はミネラル成分を吸着 して一つの固まりにする性質を持っていますので、その性質をうまく利用したのが豆腐の凝固作用であり、豆腐は豆乳の中にミネラル成分のにがりを加えて固めるのですがその中にシュウ酸を加えることでよりかためる力を強くすることができます。ただしシュウ酸は豆腐凝固剤という一括表示ができません。

それ以外にも中華麺を作る時に使われるミネラル成分が入ったかんすいの中に加えることによって小麦との吸着を強くしてコシを生み出したり、ハムやソーセージの中にもミネラル成分の塩と共に入れることでまとめやすくしています。このように材料を固める食品を作る際に食品添加物として使用することで、ミネラル成分を固めて一つにする性質が食品の凝固の成功率を上げてくれます。

シュウ酸の成分

シュウ酸成分は、『シュウ酸ナトリウム』と『シュウ酸カルシウム』がメインです。
シュウ酸カルシウムはトロロ芋に含まれ、針状結晶による皮膚炎が問題になりますが、消化管で吸収されにくく尿路結石の原因とはなりません。

摂取されたシュウ酸は

なんども言ってきましたがホウレン草は、シュウ酸ナトリウムを多く含む食材です。
シュウ酸ナトリウムは水溶性で、消化吸収された後、血液に溶存し、血流の載って全身を循環します。
シュウ酸に栄養素的な意味はありません。もともと、シュウ酸は最終代謝産物であり、たべても栄養素として利用されることはありません。
消化吸収過程で、シュウ酸はナトリウムと電離します。血液・体液・尿に溶存しているシュウ酸は、イオン状態で溶存しています。最終的に、シュウ酸は、腎・糸球体でろ過され、尿として排泄されます。
この電離状態のシュウ酸がカルシウムイオンと接触すると、シュウ酸カルシウムという結晶を形成します。カルシウムと結合は強固であり、シュウ酸カルシウムは難溶性です(シュウ酸ナトリウムは水溶性)。シュウ酸カルシウムは凝集して結石を形成しやすく、とくに尿路系結石を起こしやすい物質です。
ホウレン草を生で食べると、消化管から吸収されたシュウ酸ナトリウムは、消化吸収され、尿路でカルシウムと結合して結石を生じてきます。しっかり湯掻いたホウレン草は、蓚酸ナトリウムが溶出して含有量が少ないため、結石症をおこすことは少ないと言われています。
最近のホウレン草は、シュウ酸ナトリウムの少ない品種に移行しつつあり、生食もできるようになってきていますが、生のホウレン草の多食は注意が必要です。

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加工食品にうま味を増したり出したりする調味料 酵母エキス

酵母エキスとは

加工食品が多い日本の食卓には、添加物が入っていないものを探すのが難しいのが現実ですが、この酵母エキスも体に余り良くない添加物だと思われいるみたいです。

では酵母とは、身近なパンやビール、醤油や清酒、味噌といった食品の製造に使用されている菌類のことを指します。そして酵母から有用な成分を抽出し、食品に使用される姿になって様々な食べ物にうま味を与えてくれる現代にはなくてはならない調味料です。

酵母エキスにはアミノ酸やペプチドといった名の知れ渡ったうま味成分を多く含むため、いまでは食品に必要なものになっています。

日本語で酵母、英語でYeast(イースト)

日本語では酵母、英語ではYeast(イースト)といいます。イーストはパンを作るときに使います。
アルコールのことを日本語で酒精というのと同じです。

味の素と並ぶうま味をプラスする酵母エキス

食のうま味を引き出すと聞いてパッと思いつくのは味の素だという方も多いのではないでしょうか。料理に使用すると、そのうま味は良く舌の上で実感てきますが、そのままペロリと舐めただけではそこまで大きな味の特徴は分かりません。不思議なうま味を出す味の素に匹敵するほど、酵母エキスは食品に合ったうま味を与える働きをしてくれます。

うま味とは

うま味という言葉を聞きますが、そもそもうま味とはどのようなものかハッキリ分からないという方もいるでしょう。様々な物を食べ、色んな味の違いが判断できるようになってくると、甘みの中に苦さがあったり、深いコクが広がるような食感があったりと、食べる物、そして食べる側にとっても受け取り方は十人十色なんです。

しかし、うま味はそんな隠れた味わいのような複雑で言い表せないような味を持っているのが特徴でもあります。

例えば、

があります。一口にうま味と言っても人によって感じる「美味しい」の基準が異なるため、参考程度にはなってしまいますが、うま味には旨み、酸味、甘み、苦味などを総称してうま味と捉えられる成分ということみたいです。

酵母エキスから得られる効果とは

酵母エキスという成分表示は何気なくスーパーなどで手に取った商品の裏側に載っている意外と身近な存在の成分なんです。何度も目にしているけど実際どういったものなのか調べてみました。

細胞の修復・生成

酵母エキスにはアミノ酸やビタミン類、そして核酸、ミネラル分なども含まれています。酵母エキスは、ビールなどを作った後に出るカスのようなイメージをされる方も多く、美容とは何の関係もないと思われがちですが、酵母エキスには肌を綺麗に保つためのこれらの成分が含まれているのです。

化粧品に配合されることが多くなった酵母エキスからは、アミノ酸の働きによって肌細胞の修復や生成などを行う効果が期待できるとされています。

また、酵母エキスにはビタミンB群も含まれているのですが、ビタミンB群は新陳代謝に関係したり、肌の細胞を作る上で重要な成分です。思いの他、豊富に含まれる成分は肌にとって良いメリットをもたらしてくれます。

乾燥肌を防ぐ

酵母エキスから得られる効果には他にも、乾燥肌を防いで保湿効果を与えてくれる点にもあり人の肌に備わっている天然保湿因子がこの酵母エキスと似ている構造をしていることから、より肌の潤いを保つ働きをしてくれと言われています。

また、酵母エキスは人の肌に良く馴染み、皮膚の上で潤いが蒸発しないように水分をキープし、乾燥肌に負けない肌作りを行なっています。

また、酵母エキスにはビタミンB2が含まれており、酵母エキスに含まれるビタミンB2は、何かと肌トラブルに直結する皮脂の分泌量を調整や、含まれるアミノ酸の働きで水分を密着させる効果もあります。そのため、酵母エキスは肌に潤いを与えた上でその状態をキープする力に長けているということです。

赤ちゃんに対しての酵母エキスは

酵母エキスは加工食品に使われている成分で、体に良いのか悪いのか多くの人たちに賛否両論されている節はありますが、酵母エキスが悪く言われている原因は食品添加物として指定されているのではなく、「食品」として認定を受けてしまっているところにあると感じます。

酵母エキス自体はほぼ無害と言えるのですが、稀に酵母に対してアレルギーが出る方がいます。また、酵母エキスはアレルギー表示の義務がないことや、ただ美味しさを出すためだけの成分だということで、一部の方たちからはあまり良く思われていないのも事実です。

物によっては赤ちゃんの口に入る離乳食にもこの酵母エキスが含まれています。そんな状況から、赤ちゃんに酵母エキス入りの離乳食を食べさせても良いのか心配になる方が多いですが、全てのたんぱく質はアレルギーになる可能性があります。

人によっては体に重篤な症状をもたらす添加物も多い中で、自身の目や情報を頼りに体に良いものだけを口にするというのは時に困難を極める場合もあるでしょう。

様々な意見が出ている酵母エキスですが、全ての人に良い物などこの世には存在しません。特に幼少期は、体にとって良い栄養になるものを食べさせたいと考えるのが一般的ですから、心配であれば食べさせないというのが一番の対処法です。

また、赤ちゃんは旨みなどの味を持つ食べ物を生きるために大切な味とインプットしているため、旨み成分の多い酵母エキス入りの食べ物はクセになる場合もあります。

赤ちゃんや幼少期の子供は食品のそのままの味をまずは覚えさせ、慣れさせることから食育が始まりますから、数回の使用であれば問題ないと考えて良いですが、出汁などもなるべく昆布などの食材から取った方が良いと言えるでしょう。

最後に

現代人の口の中に入る物は、添加物なしの物を食べる方は一般的なご家庭では少ないと言えます。情報量の多さや、耳に馴染まない成分の名前など、後から次々に覚えていくのは大変なことですが、敏感になりすぎて美味しいものを美味しく感じられないのが一番悲しい状態かも知れません。

謎が多い酵母エキスですが、正体は私達が昔から食べ慣れてきた醤油や味噌といったものにも含まれているため、過敏になり過ぎず上手な付き合い方をお勧めします。

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調味料(アミノ酸)と調味料(アミノ酸等)の違い

調味料(アミノ酸)と調味料(アミノ酸等)の違い

まず食品衛生法において調味料は食品の味の品質を向上させる食品添加物に分類されています。調味料(アミノ酸)と調味料(アミノ酸等)の違いは食品衛生法に基づく食品の表示に関係する違いみたいです。

食品添加物には食品の表示が義務付けられており、消費者が理解しやすいようにもしくは消費者の安心を図るために使用用途と物質名を明示しなければなりません。ただし食品添加物でも調味料については「調味料」とのみの一括表示が許されています。

調味料はその成分によって4つの種類があります。食品の原材料欄での調味料の表示の仕方は「調味料」と表示した後に添加されている物質の所属する種類の名をカッコ付けで表示しなければなりません。この時2つ以上の添加物を利用した調味料の場合、一番配分量が多い添加物が所属する種類名のあとに「等」をつけて表示します。すなわち「調味料(アミノ酸)」は調味料のアミノ酸の種類の添加物のみが使用されている調味料で、「調味料(アミノ酸等)」は複数の添加物が使用されていて、アミノ酸の種類の添加物の配分量が多い調味料だということを表示しているのです。

調味料の4つの種類とは

調味料はその成分によって

の4つの種類に分類されます。そして各種類にはそれぞれ特徴を示す添加物が含まれています。たとえばアミノ酸の種類の添加物には昆布のうま味の正体であるL-グルタミン酸ナトリウム、牛すじや軟骨など動物性コラーゲンに含まれているグリシン、またDL-アラニンが添加物として含まれています。

調味料を使用する目的とは

調味料は食品の味を調えたり美味しさを加える目的で昔から使われてきました。昔ながらの調味料には塩、酒、酢、醤油、味噌、昆布やカツオなどから取っただしやエキスなどがあります。昔は調味料とは呼んでいませんでしたが、昔から食品の味を調え美味しさを加えたものです。

調味料は昔から欠かすことなく使われている添加物です。たとえば醤油や味噌に含まれているグルタミン酸などは明治時代の後半から食品の味を調え美味しさを増す目的で使われてきました。調味料は食品にうま味や塩味を付けるもしくは増強する目的、また食品の味を調え、味覚を高めて改善する目的で食品に添加されます。

調味料を使用する食品への効果

調味料の効果はその使用目的と同様に、食品の味の質を調え、食品を食べた時の味覚の向上と改善を図るなど、総合的に食品の美味しさにうま味を付ける効果があります。

  • 食品にうま味をつける効果
  • 塩味をつける効果
  • 食品のコクや味を広げる効果
  • 酸味や苦味を和らげ、塩味を緩和する効果
  • 食品の味の質を調和し、塩分の少ないだし汁など味ボケするのを改善する効果
  • 天然素材の風味を引き出す効果(たとえばかつおだしに調味料を添加することで香りが引き立ち風味が増すことができます)

調味料の危険性

食品にうま味をつける食品添加物である調味料。そもそもうま味は明治時代の農学者の一人である池田菊苗氏が昆布のだしの美味しさを追及していたところ、そのうま味の素はグルタミン酸ナトリウムであることを突き止めました。そこから生まれたのが現在一般家庭でよく使われている調味料である「味の素」です。

グルタミン酸ナトリウムは調味料の添加物の中でもよく知られている添加物で、うま味調味料としていろいろな商品に添加され利用されています。味の素やハイミーなどはグルタミン酸ナトリウムが利用されているポピュラーな調味料です。その表示は「調味料(アミノ酸等)」と明記されていることが多いです。

調味料への危険性を心配する声の一つには、グルタミン酸ナトリウムに発がん性の危険があると言われている点で、そのため味の素やハイミーなどの使用を懸念する声が上がっています。グルタミン酸ナトリウムを加熱すると発がん性の物質を生成すると言われているのです。確かにグルタミン酸ナトリウムについては動物実験からも肝臓がんや大腸がんなどが発生したという報告があげられています。

また調味料への危険性についての不安は、調味料は厚生労働省が指導する食品に添加する成分規格はあるものの使用基準が定められていないこと、人が生涯摂取しても健康に危険はないとされる1日の摂取許容量(ADI)の基準がなされていないこと、また添加物として添加されたとき原材料の表示には一括表示しかされていないことで消費者からは不安の声が寄せられています。

調味料を含む食品添加物に対する危険性についての心配の声は、食品安全委員会が調査したアンケート調査の中にも多くの不安の声が上がっており、消費者の理解や信頼を十分に得られていない面があることがわかります。また現代の食生活において加工食品や調理された食品の利用が増えたため、食品の安全を自分で確かめづらくなったことや、がんや糖尿病などの生活習慣病患者の増加は食品添加物によるものではないかと消費者に疑われている点などから調味料に関する健康への危険性の声もよせられるのです。

しかしながら、調味料をはじめ添加物の使用について、使用する物質については、その安全性を図るため実際に人が摂取する数千倍もしくは数万倍の量を動物に投与して実験が行われて危険性の試験が行われ、各国で分析された報告、データ、評価があげられているのも事実で、そこには調味料に使用される物質の危険性についてはなにも上がってきていません。

実際にグルタミン酸ナトリウムを添加物とした調味料を摂取したために人体に危険が及んだという報告は現在のところ上がっていません。調味料の危険性は、たとえばグルタミン酸ナトリウムグリシンにおいては独立法人国立健康栄養研究所の調べによると、人への危険性については通常の食事に含まれる量を摂取する分には何ら問題はないと報告しているほか、食品安全委員会の評価でも危険性の評価は上がっておらず、国内外の評価(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)においても添加物としての摂取量であれば危険性はないと評価されているのが現状です。

添加物の安全性の裏付け

食品に関しては天然の食材だから必ずしも100%安全な食物とは限りません。しかしながら健康な食生活を営むために食品や食品添加物が、より安全であるために国内外では食の安全性の一環として動物実験などによる研究報告や試験などを行い、科学的な根拠に基づく評価をしています。

添加物の安全性の裏付けの一つとしては、食品成分や添加物の化学物質量が人体に影響するかどうかを図るために行われた動物実験の結果をもとに、通常の1/100の量を一生の間に人が食べ続けて安全だとされる1日の摂取量(ADI)を設置し、これに基づき消費者の健康への安全性を国が管理しています。

添加物の安全性を評価したADIは、国連機関であるFAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)からなるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が、各国の試験データーに基づき食品添加物の安全性を評価して、添加物の規格を作って各国に情報を流し国の食への安全の参考にするよう公表したものです。

しかしながら先ほども記載したように調味料にはこのADIの基準がないこと、調味料の使用基準や使用量に規定がないこと、食品の表示に一括表示しかされないことについて、消費者の一人としてこれらの疑問を厚生労働省食品安全委員会にその不安をぶつけてみたところ「調味料に使用する物質に関しては使用するにあたり人体への危険に関して評価するにも及ばないほど危険性はないと判断されており、そのため使用基準やADIの決まりはない」という回答でした。

食品安全委員会・・・内閣府に設置されており食品安全基準法に基づいて食品の安全行政を取り締まっている機関

日本においては食品安全委員会農林水産省消費者庁厚生労働省において食品や添加物についての安全性が常に検討され、消費者、生産者、学会などとコミュニケーションが図られています。

国際的にはFAO、WHO、JECFA、Codex委員会(合同食品規格委員会・食品添加物の使用基準を作成する場)において調味料に含まれる食品の添加物についての安全性の確保もとり行われています。

様々な風潮がある中、調味料をはじめする添加物は国内外で、その安全性について科学的な知識をもとに評価していると同時に、製造者側からの回答でも、その安全性の確保をして調味料を製造しているという回答は、消費者として心配な面がありつつも信じなければならない点でもあります。

アレルギーについての心配

普通の人には反応しなくとも、その物質に対して体が反応してしまい蕁麻疹や腹痛、下痢、喘息などの症状を引き起こすアレルギー。アレルギーは食物だけが原因となるわけではありませんが、食物が原因となってアレルギー症状を引き起こすことがあります。

その場合の予防は、アレルギー患者が食べ物に自分が反応してしまうアレルギー物質が含まれているかどうか判断して、摂取しないようにすることが一番の予防だとされるため、厚生労働省ではアレルギー患者が食品を選別しやすいように、製造者側にアレルギーゲンとなる食品の食品表示についての義務付けや奨励を指示しています。

現在アレルギー表示対象品目は27品目で、そのうち特定原材料は7品目です。調味料の添加物の中にも特定原材料を含むものがある場合は、一括表示が許されている調味料でも、その材料を表示しなければなりません。たとえば特定原材料などで製造した調味料なら「調味料(アミノ酸・○○由来)」、あるいは「調味料(アミノ酸等)」(原材料に一部に乳成分、小麦、ゼラチン、大豆を含む)と表示するように指示されています。

ただし、特定原材料によって製造された調味料であっても、抗原性試験などにより抗原性がみとめられないと判断できるものは表示の義務付けはされません。抗原性が高いか低いかなどについてはさらに検討しなければならない部分も多く、症例などを検証していくことが今後の課題とされているそうです。

一般的に調味料の4種類(アミノ酸核酸有機酸、無機塩)の添加物からアレルギー症状がおこったという事例はありませんが、例えば味の素やほんだしなどグルタミン酸ナトリウムなどの添加物を利用して商品化した調味料の原材料の中には、人によってアレルギーゲンとなる材料がある場合があります。その材料は各メーカーによって異なり使用量も違います。国の機関では調味料の使用基準や使用量を決めておらず、製造者側の判断に任せて食品に添加しているため、なにをどれだけ使用しているかについては国の機関からの回答は得られませんでした。

ただし健康志向が高まる現在、製造者側でも商品ラベルにお客様相談窓口などという項目で商品の問い合わせ先のフリーダイアルの番号などを明記したり、ネットで製造者を検索した場合商品の問い合わせの画面を用意するなど、消費者からの質問への回答に積極的に取り組んでいます。アレルギーなどを心配される方は商品の製造元へ成分について聞いてみるのも、調味料に関してアレルギー予防になる一つの手立てです。

妊婦が摂取した場合の危険性

調味料の成分については食品安全委員会の評価でも危険性については評価されておらず、またFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)の国内外の審議でも、添加物として摂取する量であれば安全性に問題はないとされているため、調味料については使用基準やADIの基準ありません。しかし妊娠中や授乳中の者が摂取した際の安全性については信頼できるデータがないのが事実であり、妊娠中や授乳中の者は使用することを避けるようにと呼びかけられている商品もあります。

妊娠中の者が調味料を使用したため危険性を伴った事例は上がっていませんが、確たるデータがないのも確かなことなので、心配な方は妊娠中や授乳期においては、長年の生活の知恵より利用されている天然の素材のうま味を利用して調理することをおすすめします。

最後に

調味料はアミノ酸核酸有機酸、無機塩の4つの種類に分類され、それぞれ特徴を示す添加物が含まれています。食品衛生法に基づき食品添加物である調味料は「調味料」と一括表示が許されています。ただし「調味料」と表記したあとにカッコ付で使用した添加物の種類を記載することが原則となっています。添加物が一種類ならその物質が所属する種類名、2種類以上の場合は成分量が多いものの種類名を表示した後に(○○等)と記載します。調味料(アミノ酸)は添加物がアミン酸のみ、また調味料(アミノ酸等)はアミノ酸の種類のほかにも添加物がはいっている調味料です。

添加物についての危険性については、厚生労働省消費者庁の相談窓口、またネット上にも消費者から多くの心配が寄せられていますが、国内外における添加物の安全性を確保する機関からの回答では、調味料の物質は人体への危険性はないと判断しているので、使用基準やADIの基準はないと回答がありました。そのため何がどれだけ使用されているかは製造者側の判断で調味料が添加されているわけです。しかしながら製造者側も消費者からの質問の窓口を広げてその回答に向き合っています。アレルギー症などでお悩みの方は、そんな窓口に質問してみるのもアレルギー対策の一つの手立てかもしれませんね。

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加工食品にうま味やコクをつけ加える化学調味料 たんぱく加水分解物

たんぱく加水分解物とは

たんぱく加水分解物とはたくさんのアミノ酸を主成分とした、加工食品にうま味やコクをつけ加える化学調味料ことを言います。うま味を加える化学調味料ですが、法律上では食品添加物ではなく「食品」として分類されています。理由は加水分解という製造加工によって作られているので食品として分類さるルールからだそうです。アミノ酸液のほかに、植物性たんぱく質や動物性たんぱく質を酸や酵素加水分解して作られた生成物の総称をたんぱく加水分解物と言われています。

加水分解とは

化学的に説明すると反応物となるものに水が反応して分解されて生成物が得られる反応のことで、たんぱく加水分解物に置き換えて加水分解を説明すると、原料となる動植物のたんぱく質アミノ酸に分解する方法を加水分解と言います。

タンパク質を加水分解する方法は以下の2種類の方法があります。

  • 微生物を培養して作った酵素で分解
  • 濃い塩酸を使って分解

たんぱく質の正体を英語で解明していくと

そもそもタンパク質はアミノ酸の構成成分です。アミノ酸同士が脱水し結合して形成された物質であるペプチドは、2~50程度のアミノ酸が結合した物質で、アミノ酸の数によってジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチドなどと呼ばれるものがあります。

この中でタンパク質はポリペプチド=polypeptideといいます。このpolyはギリシャ語で「複数の、たくさんの」という意味があります。タンパク質はペプチドの中でも、食品にうま味をくわえる成分の素であるアミノ酸がたくさん結合している物質になります。

食品への表示

たんぱく加水分解物は加工食品にうま味を加える目的で利用されます。加工食品の製造過程で失う風味を補ったり、一般的に好まれる味に仕上げるために、素材の持ち味だけではなくうま味を補う必要があるため、たんぱく加水分解物が利用されます。もちろん加工食品にはたんぱく加水分解物のほかにグルタミン酸ナトリウムなどの調味料や肉などのエキスも添加されています。

添加物であるグルタミン酸ナトリウムなどの調味料は、厚生労働省によって使用した調味料についての食品の表示の仕方に厳密な決まりがあり、各メーカーはその原則に従って使用した添加物等を食品の表示に明記しなければなりませんが、たんぱく加水分解物はうま味を出す目的で加工食品に添加されますが、法律上は添加物ではなく「食品」として分類されているので、表示の仕方に決まりがなくなります。

ただし食品表示法を考案している消費者庁や食品の表示の内容を取り決めている厚生労働省、保健所などにたんぱく加水分解物の表示の仕方について問い合わせたからの意見では、「食品の表示に関して、使用したものは明記しなければならないと製造者側には指示は出していて、たんぱく加水分解物についても、添加物のような取り決めはないけれど、使っているのに何も表示しなくてもいいというわけではなく、食品に使用したのであれば何らかの形で表示しなければならない」と製造者側には国の機関から指示をだしているという回答をもらったそうです。

ただ食品の表示を決める消費者庁からは、「たんぱく加水分解物は加水分解の段階で不純物が含まれていることも多いので、たんぱく加水分解物の表示の仕方は、加水分解後の成分などの関係から、消費者庁および厚生労働省としては使用してあるものは明記するように指示はしているけれど、表示の仕方は製造したメーカーに任せるしかない」と回答されたそうです。

発がん性や危険性

濃い塩酸などを使い、酸を加えて加水分解のする場合の原料は、動物のくず肉などの動物性のタンパク質や脱脂加工大豆(大豆油のカス)や小麦グルテンなどの植物性タンパク質を原料にしてたんぱく加水分解物を作ります。

たとえば牛肉にはたくさんのアミノ酸が結合したタンパク質が含まれていますが、同時に多糖類や核酸、脂肪などの成分も含まれており、加水分解の対象となる原料で含まれる物質にも大きく違いがでてしまいます。この時一緒に生成されてできてしまう化学物質に発がん性の心配がもたれ、人体へ悪影響をもたらすのではないかと懸念されています。

心配される化学物質はクロロプロパノール類と言われている化学物質ですが、農林水産省ではこのクロロプロパノール類は製造工程の副産物として生成され、長期間毎日大量に摂取すると健康に悪影響を生じる可能性があるので、食品にたんぱく加水物を高濃度加えるのは好ましくないと報告しています。

クロロプロパノール類には以下の4種類があります。

  • 3-クロロプロパン-1
  • 1-ジクロロ-2-プロパノール(1-DCP)
  • 3-ジクロロ-2-プロパノール(3-DCP)
  • 2-ジオール(3-MCPD

どれも工業分野で利用されている化学物質ですが、1970年代後半に主に醤油などの調味料の原材料に用いられ、大豆油を搾ったカスの脱脂加工大豆などの植物原料由来のたんぱく加水分解物であるアミノ酸液の中に発がん性が疑われる2-ジオール(3-MCPD)が含まれていることが明らかになりました。

このアミノ酸液を利用している関連の製造業者ではクロロプロパノール類の低減の取組みを行ったり、農林水産省でも実態調査や化学的なデータをもとに業界への指導を行うなどクロロプロパノールの使用低減の対策が行われました。

クロロプロパノール類の国内外の危険性の評価

クロロプロパノール類の中の3-MCPDおよび1,3-DCPについて、ラットを使った発がん性の試験が行われています。FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)からの評価は3-MCPDにおいてはあらゆる見地から見て、人が一生涯にわたって摂取し続けても健康への悪影響が出ないと推定される暫定最大1日耐容摂取量を2ug/kg体重/日にする勧告をだしました。1,3-DCPについては動物での発がん性は認められたものの人間が普通に摂取する量を考えると人間への健康への悪影響は低いと結論を出しています。

3-MCPDや1,3-DCPは意図的に食品に添加された添加物ではなく、加水分解によって添加された物質であり、その毒性の評価に必要なデータを完全に手にすることができないこと、そのためデータ不足で評価が不十分であること、ゆえにデータが得られるまで一時的に計算して、摂取し続けても健康に害のない1日の摂取量を「暫定最大1日耐容摂取量」としています。たんぱく加水分解物の発がん性が心配されるクロロプロパノール類については資料が少ない分、JECFAでは、その安全性の評価は現在もとどまらず行っているところです。

一方、国際がん研究機関(IARC)は、JECFAから3-MCPDが人体には危険性はないとの報告された後に得られた最新のデータをもとに、2012年に3-MCPDについて発がん性を評価した結果では、「3-MCPDについては、ヒトの発がん性に関する証拠はないものの、動物試験の結果では発がん性について十分な証拠があるため、ヒトに対しても発がん性があるかもしれない」という報告がなされたという事実もあります。

アレルギーの危険性

たんぱく加水分解物のアレルギーへの心配については、原料を加水分解するときに使用する酵素が、主に培養した微生物であるため、不純物が含まれていることでアレルギーが起こるのではと危険性も考えらていると言われています。

精製された純粋な酵素であるなら問題はにする必要は低いのですが、酵素に含まれている不純物が、人によってはアレルギーを引き起こしてしまうこともありうるという心配は否定しきれません。

最後に

たんぱく加水分解物とは加工食品にうま味やコクを加える化学調味料のことです。酵素や酸を使って動植物由来の反応物に水が反応して得られたアミノ酸をたくさん含んだ生成物です。加工食品にうま味を加える添加物ですが、添加物の調味料としてではなく「食品」に分類されています。そのため食品の表示に関しては厳しい取り決めがありませんが、消費者庁厚生労働省からは、製造者には「添加した食品はすべて表示に明記する」ようにとは指示を出しているそうです。

気になるたんぱく加水分解物の発がん性へ危険性については賛否両論の意見のある中で、人間がたんぱく加水分解物の添加されている食品を食べたから発がんしたという報告は実際には、まだありません。しかし動物では発がん性があり、安全性のデータが少ないので一生涯人が摂取しても危険はない1日の摂取量については暫定的な数値しか上がっていないこと、また表示についても原則がなく企業任せという点であることで、果たして本当に安心な表示がなされているのかと不安になる点などから、まだまだ心配が残る化学調味料だと考えられています。たんぱく加水分解物と食品表示にこの文字を目にしたら、それはうま味を加えるための食品であることは知識に加え、今後の安全性の報告が出されたらさいしんの情報に目を配る必要があるかも知れません。

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硝酸カリウム、硝酸ナトリウム

硝酸カリウム硝酸ナトリウムとは

硝酸カリウムは、無色結晶の形状をしており、別名で硝石とも呼ばれており、天然で存在している物質です。強い酸性を示し、少しひんやりとして塩味がする他、防腐性があるという特徴があります。また、炎色反応でピンク色を呈することでも知られています。

また、硝酸ナトリウムも無色結晶の形状で、南米の太平洋沿岸で産出され、別名でチリ硝石と呼ばれています。水やアルコールに溶ける性質もあり、水に溶かすと中性を示すことでも知られています。
また、硝酸カリウムは工業的には、硝酸ナトリウムと塩化カリウムを反応させて作られているとされています。

用途や使用されている食品

硝酸カリウムは、食品添加物の他に肥料や発炎筒、花火などの発火剤、強化ガラス、医薬品、太陽光発電などの蓄熱媒体など多くの用途に使用されています。また、歯の研磨剤として使用されることもあります。

一方、硝酸ナトリウムはマッチやタバコの原料、爆薬、ガラスや陶器などに使われています。なお、硝酸ナトリウムは元々ほうれん草や白菜などの葉野菜に含まれていることがわかっています。さらに、これらを口にした際に、亜硝酸ナトリウムという物質に変わり、発がん性のあるニトロソアミンという物質になる可能性もあると言われています。

食品添加物としては、硝酸カリウム硝酸ナトリウムはいずれも、日本では昭和32年に認可されました。両者とも食肉製品の発色剤や防腐剤として使われていることがあり、その使用量にも制限があります。

硝酸塩は食肉や魚肉、魚卵などに含まれるアミンと反応するとニトロソアミンに変わることがわかっているため、現在は使用が減少しつつあります。その他の食品への用途としては、発酵調整剤として硝酸カリウムはチーズ、硝酸ナトリウム清酒のみに使用が可能となっています。

危険性はあるのか

硝酸カリウムは、砂糖などの糖類と混合することで発煙する危険性のある物質ですが硝酸カリウムそのものは、巷で容易に入手できるものではないので、発煙を伴う恐れのあるほどの量を普段扱うことは考えにくいので、特に気にする必要はないかもしれません。

それよりも硝酸塩類は、中毒を起こしやすいという性質や、ヒトの体内に取り込まれると発がん性のある物質に変わって吸収される毒性のある物質であるということが知っておいたほうが良いでしょう。食品添加物としては、ハムやソーセージ類に使用されるケースがありますので、気になる場合には「無添加」や「無塩せき」と表示されたものを選ぶのが正解かも知れません。

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バナナや柑橘類に添加される防カビ剤 イマザリル

防カビ剤イマザリルとは

イマザリルとは、化学名をエニルコナゾールと言い、ベルギーに本社を置く製薬会社である、ヤンセンファーマ株式会社の商品名として一般に浸透されているそうです。

イマザリルは、殺菌や殺カビの効果があるため、食品添加物としては防カビ剤の用途で使用されています。 日本では、1992年11月6日に食品添加物に指定されていますが、毒性がある物質であるため、従前には農薬としての使用もはばかられていた経緯もあります。
性状は、ジクロルベンゼン誘導体とイミダゾールを反応させて生成することができ、水に比較的溶けやすいと言われています。

イマザリルの毒性

イマザリルには、急性毒性があり、その致死量はわずか20gです。また、イマザリルに含まれる不純物によって、肝臓がんや甲状腺腫瘍になる危険性があるとも言われています。

摂取による中毒症状として、吐き気、眼に入ると発赤や痛みが生じることがあります。動物実験では、発がん性は今のところないようですが、ヒトに対する安全性に関する有効なデータもあまりないのが実情のようです。ポストハーベストとの呼び名のあるイマザリルだけに、直接経口摂取することにはリスクが心配されます。

使用されている食品

イマザリルを食品添加物として使用した場合、店頭で販売する際にはバラ売りであっても、値札や陳列棚などに必ずその旨を分かりやすく表示するように、食品表示法によって定められています。

通常、商品をバラ売りする時にはそのような表示義務はありませんが、あえて注意を喚起する点がイマザリルの毒性や危険性を表しているように感じ取れます。

またイマザリルには、食品衛生法により使用基準の設定があり、使用が可能とされているのはみかんを除く柑橘類とバナナのみです。使用量はみかんを除く柑橘類が5ppm以下、バナナが2ppm以下と厳しくい制限があります。

添加物以外で、イマザリルは果物に散布する農薬としても使用が認められていますが、その残留農薬量もそれぞれ制限があります。ただ、海外から輸入された果物や野菜などには、時にイマザリルなどの防カビ剤が残っていることも多々あるようです。イマザリルは除去することが困難であるため、使用が明らかである場合にはそれを選ばないことが望ましいのかも知れません。

最後に

フルジオキソニルという合成防カビ剤について調べていたら効果試験で対象薬剤としてイマザリルが使用されていました。

かんきつ類の緑かび病に対する効果

例えば以下のような試験結果が出ています。(試験結果から抜粋して掲載しています。)

作物 処理方法 防カビ剤の種類 結果(病害発生率)
ユーレカレモン 水・ワックス混合液に漬ける イマザリル 1%
    フルジオキソニル 4%
    何もしなかった 40%
バレンシアオレンジ 漬ける イマザリル 0%
    フルジオキソニル 7%
    何もしなかった 31%
バレンシアオレンジ 漬ける イマザリル 0%
    フルジオキソニル 8%
    何もしなかった 90%
スクロールできます

これらは緑かび病に対する効果の抜粋ですがイマザリルを使用すると効果的だということがわかります。防カビ剤は使用しないにこしたことはないのでしょうが、食料自給率の低い日本では輸入品に頼らざるを得ないのが実情です。

レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの輸入はコンテナ船などの船で運ばれます。収穫直後に出荷されたとしても約2週間は海の上ということになります。何もしなければカビが生えるのは当然だといえます。

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