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食品添加物 膨張剤

膨張剤

料理番組でパンやケーキを作る時に「膨張剤に○○を使って…」などと講師の方が説明している場面がありますよ。名前に馴染みはあり、食品を膨らませる働きがあることはご存知だとおもいますが、レシピに書いてあるから使っている。なんてことが多いかと思います。ご存知のとおり膨張剤は食品添加物の一つです。食品添加物とは食品の製造や加工を補助するもので、それぞれ必要な用途によって食品に添加されています。そこで膨張剤の仕組みや人体への危険性を調べてみました。

膨張剤とは

食品添加物の膨張剤はパンやケーキを作る時にふっくらと仕上げるため、食品の製造や加工の時に使用されます。ふんわりした柔らかさをだして、ソフトに仕上げてくれるのが膨張剤の働きです。ベーキングパウダー、ふくらし粉ともいいます。

膨張剤の種類

膨張剤の種類には卵白や卵黄などを使う物理的膨張剤、イースト菌からなる発酵膨張剤、そして化学的に作られた化合物を加熱してガスを発生させ膨らませる化学的膨張剤(合成膨張剤)があります。

卵やイースト菌をつかって食品を膨張させる仕組みは、泡立てた卵白や卵黄の原理やパン作りではおなじみのイースト菌の発酵作用から、膨張する方法は一般的で理解しやすいと思います。
一方、化学的膨張剤(合成膨張剤)はというと、重曹(炭酸水素ナトリウム)や炭酸アンモニウムなど加熱によりガスを発生させる物質と、酒石酸やミョウバンなどの酸性剤を同時に使用することで炭酸ガスアンモニウムガスが発生し、そのガスの力で食品を膨張させる方法です。

ただ現在ではアンモニウムの場合はアンモニア臭が残るためあまり使用されていません。

膨張剤は一括表示が許されている食品添加物

物理膨張剤は食品(食材)を使用するため食品添加物ではありません。食品添加物に指定されているのは化学的に作られた化合物です。主なものは以下の通りです。

上記を含めて全部で41種類あります。
膨張剤は一括表示が認められている食品添加物のため、2種類以上の物質を膨張剤の目的で使用した場合、食品への表示は「膨張剤」とだけ記載すればよいことになっています。

化学的膨張剤の仕組み

膨張剤はそもそもパンやお菓子などの生地をスポンジのような細かい穴の空いた構造に膨らませた状態にして、その状態を保つ作用が目的です。ホイップクリームなどバターや卵白を泡立てて、その気泡を生地に混ぜて加熱することで食品を膨らませる物理的な方法と違って、炭酸ガスアンモニアガスを発生させて生地を膨らませるのが化学的膨張剤です。

化学的膨張剤(合成膨張剤)の中には重曹が含まれていて、これにガスを発生させるための化学物質が加わり二酸化炭素ガス(炭酸ガス)などのガスの発生によって食品が膨れるのです。ではガスを発生させる元となる重曹(炭酸水素ナトリウム)を例に調べてみました。

重曹(炭酸水素ナトリウム)

重曹(炭酸水素ナトリウム)は古くから膨張剤として使われてきた食品添加物です。食品を膨らませるためのガスを発生させる源で、「ガス発生剤」として使われています。この重曹に助剤物質(たとえばL-酒石酸水素カリウムや硫酸アルミニウムなど)を併用することでガスを発生させ、食品を膨らませるのが化学的膨張剤です。重曹に働きかける助剤物質である化学物質のことをガス発生剤に対して「酸剤」といっています。すなわち化学的膨張剤は重曹というガス発生剤に助剤物質である酸剤の働きかけでその作用を発揮しているのです。

化学的膨張剤の種類

重曹と個々の酸剤の組み合わせによってガスの発生量なども違い、その食品の特徴がいかせる膨張剤が食品に添加されています。大きくわける3種類に分類されます。低温で大量のガスを発生させる即効性の膨張剤、高温にならないと大量のガスを発生しない遅効性のもの、またじっくり焼くような長い加熱に耐えられる持続性がきく膨張剤です。

たとえば酸剤としてL-酒石酸水素カリウムが併用されたものは、即効性の膨張剤として使われ気泡も均一に膨れるので、蒸しパンやホットケーキ、スポンジケーキに利用されているんです。

膨張剤の人体への危険

これまでの検証結果からは、膨張剤は人体へ危険性はないと報告されています。ただ、化学的膨張剤はガス発生剤となる重曹に様々な化学物質が作用してガスを発生させて膨張剤としての働きをするため、酸剤となる化学物質それぞれを調べると、個々においては有害と報告される物質もあるのは事実です。しかしその有害な物質だけを大量に摂取するわけではないので、食品の危険性を調べる研究所からは、膨張剤が人体へ危険を及ぼす心配はないと言われています。

食品添加物の膨張剤とは

食品添加物の膨張剤。お菓子やケーキをふっくらと膨らませるには卵白の泡立ちを利用したり、イースト菌でふっくらとパンを焼くことは知っていたけれど、知らずに使っていたベーキングパウダーは重曹に化学物質が併用され、ガスの発生でお菓子などの食品を膨らませていたんですね。こう考えるとお菓子やパン作りってお料理の範疇をこえて、化学の実験みたいに感じてしまいます。酸剤にあげられる化学物質の名前をきくと、体には有害だと言われている物質も実際にありますが、膨張剤の中に含まれる量はごく微量であるため人体への危険はないと調査報告に上がっています。即効性の膨張剤や持続性のある膨張剤などを上手に使い分けて、ふっくらと美味しいお菓子作りを楽しんでください。

ミョウバン

ミョウバンと聞くと、学生時代に理科の実験で扱った記憶のある人もいるのではないでしょうか。誰もが一度は扱ったことがあるはずの物質ですが、毒性があるとされているという事実についてご存知でしょうか。

ミョウバンとは

ミョウバンとは、硫酸カリウムアルミニウムのことで主に食品添加物などとして広く使用されています。

ミョウバンは水への溶解度を示す実験で用いられることがありますが、高温になるほどよく溶けるという性質があります。この性質を利用して、ミョウバンは様々な形態で商品化されています。

一般的に食品添加物として使用されることの多いのはカリウムミョウバンで無水化(水分を取り除いた)したものを焼きミョウバンといいます。

ミョウバンの成分や効果

ミョウバンは、ボーキサイトに硫酸を加えて硫酸アルミニウムを作り、これに硫酸カリウムを加えて200℃に熱し無水化させて作られます。

ミョウバンには私たちの生活に役立つ様々な性質があります。特に、水に溶かすとその用途はさらに広くなります。

代表的なものとしては、アンモニア臭などに対する消臭効果です。アルカリ性を示すアンモニアに対して、ミョウバンを水に溶かしたものは弱酸性を呈するため、ちょうど中和されることで臭いが消えるのです。
デオドラント製品や芳香剤にも用いられているほど昔からその効果は知られています。

ミョウバンは、ドラッグストアなどで安価で販売されているので、自分でミョウバン水を作製して、匂いが気になる部分に垂らしたり、吹きかけたりしてみるのも良いでしょう。ただ、肌に直接つける際は敏感な部分であると、かぶれなどの副作用が出ることもあるようなので、気になる場合は他の部分でパッチテストをしてみた方が良いでしょう。

ミョウバンはその他にも食品添加物として幅広い用途で用いられたり、写真の定着剤、消火剤、皮なめし剤として使用されたりすることもあります。さらに、殺菌作用や収斂作用を利用して医薬品や化粧品に用いられることもあるのです。

食品添加物としての用途

ミョウバンは膨張剤として使用されますがミョウバン自体にガスを発生させたりといった現象は起こりません。
ではなぜ膨張剤として使用されているのでしょうか。

膨張剤として使用される理由

ミョウバンは一般的に膨張剤(ベーキングパウダー、ふくらし粉)として使用されます。

膨張剤として重曹を使用した場合、使用した食品がアルカリ性になりアルカリ特有の味とニオイがします。ミョウバンは水に溶けると弱い酸性を示すため重曹に混ぜて使用することで中和させることができるのです。

ミョウバンは安価で水と出会っても強い酸性になることもないので好都合ということでしょうか。

また膨張剤以外の使用用途としては色付けの安定剤、煮崩れ防止、品質安定剤として使用されます。

毒性や危険性

ウニを食べる際に、独特の臭いや苦味を感じたことのある方もいらっしゃることでしょう。それは、ウニの型崩れ防止と保存性を高めるための食品添加物としてミョウバンが用いられているからかもしれません。

ミョウバンは、その他にもナスの漬物や麺類、ホットケーキミックスなどに含まれているベーキングパウダーなど、私たちに身近な様々な食品に使用されています。

しかし近年、ミョウバンには成分中にアルミニウムが含まれているため、人体への影響を懸念する声が多く上がっているのです。特に、大人に比べて身体が未発達な子どもへの影響が心配されています。現に、厚労省ミョウバンが私たちの生殖系や神経発達に悪影響を与えるとして、平成25年には菓子業界にミョウバンの使用自粛要請を出したのです。

ただ、食品として摂取する場合は、量が過剰でなければ健康に直接的に害を与えるものではないという見解もあるので、大人が摂る分にはあまり神経質にならなくても良いかもしれません。