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植物由来の多糖類 アラビアガム(アカシア)

アラビアガムとは

アラビアガムとは、マメ科アラビアゴムノキ、またはそれと同属の植物の分泌液を乾燥させて得たものです。アラビノガラクタンという多糖類を主成分とする食物繊維で、別名をアカシアと言います。日本でもアカシアの木は植生がありますが、これらとは種類が違うものです。アラビアガムは、水溶性で乳化力があるため、食品添加物としての使用や医薬品や化粧品、日用品などの幅広い用途があります。

使用されている食品

アラビアガムの原産国は、名前からなんとなく想像出来るように日本でなくスーダン、チャド、ナイジェリアなどのアフリカ諸国で、特にスーダンは世界の輸出量の大半を占めている主産国となっています。

かつてはコーラにも、このアラビアガムが使用されていました。その理由は、スーダンにおいて環境破壊によるアラビアガムの減少や地域経済、政情などが発生していることが関係しているようです。

アラビアガムは、食品にとろみや粘り気を出す増粘安定剤や材料を混ぜやすくする乳化剤、ゲル化剤、糊料などとして、食品添加物に使用されています。具体的には、アイスクリームやキャンディ、ガム、キャラメルなどの菓子類や炭酸飲料に使用されています。

ガムシロップの「ガム」とは、このアラビアガムが添加されて製造されたことにちなんで付けられた名称とも言われています。

アラビアガムの危険性

アラビアガムは、通常、食品に含まれている程度の摂取であれば、健康上問題を起こす可能性は低いとされています。ただ、摂取によってガスが出やすくなったり、軟便になったり、胃腸に軽度の症状が現れることがありますが、摂取を控えれば治ることから、特に危険な添加物ではないと言われています。

動物実験において、妊娠中のウサギが死亡したケースが報告されているようですが、これはアラビアガムを過剰に与えたことに起因するものとされているようですので、このことについて過敏にならなくてもいいかもしれません。ただ、妊娠中や授乳期の女性、子どもへの影響に関する情報は十分でないため、気になる方は控えておいたほうが良いかもしれません。

また、アモキシシリンなどの抗生物質と併用して摂取すると、アラビアガム抗生物質の吸収を阻害する可能性があります。さらに、海外では特定の疾病のある人がアラビアガムの摂取によってアナフィラキシーショックの症状が出たという報告があるようです。

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