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虫歯予防って本当? キシリトール

キシリトールとは

ガムや飴、歯みがき粉などに含まれているキシリトールは別名キシリットと呼ばれ、化学式はC5H12O5で表します。

1997年4月に厚生労働省より食品添加物として許可された人工甘味料で、人工甘味料は2種類に分類され一つは地球上の食品に存在しない甘味成分を人工的に作った「合成甘味料」と自然の素材成分で作つた「糖アルコール」に分けられます。

キシリトールは糖アルコールの一つで、イチゴやナスなど野菜や果物の中にも含有されている天然素材の甘味料です。野菜や果物だけでなく、人間の身体の中にも存在し、肝臓で1日あたり15gほど作られています。

ガムなどに使用されるキシリトールは野菜や果物から抽出したものではなく、白樺の樹液やトウモロコシの芯を原料にして作られています。

キシリトールの効果

キシリトールは砂糖と同等の甘さがある反面、カロリーは砂糖の4割程度で、他の糖分とは異なり、虫歯予防や非ウ蝕誘発性(虫歯を起こす効力がない)が特徴の甘味料です。

虫歯は、歯の再石灰化が行われていれば虫歯になりにくいと言われています。ガムを噛むことで唾液が多く分泌され、この唾液により再石灰化が促されます。キシリトール配合のガムを噛むことで唾液が分泌され、再石灰化が進み、その結果虫歯になりにくくなると言う訳です。虫歯を治癒させるものではありません。

むし歯予防効果の最終的な判断は、長期的な臨床研究で証明されなければなりません。そのためには、「なぜ、むし歯の原因となる歯垢や酸を作らないのか」「なぜ、歯の再石灰化を促進するのか」などを明らかにするだけでなく、その材料を使ったグループは使わなかったグループと比較して、むし歯の発生が少なかったことを証明する必要があります。

 多くの長期的な臨床研究で、むし歯予防効果が証明された甘味料は、キシリトールソルビトールだけです。さらに、ソルビトールよりもキシリトールの方がむし歯予防効果が優れていることも証明されています。

 1975年(昭和50年)に世界で初めて、キシリトールのむし歯予防効果を証明する研究が発表されましたが、1980年代以降は、WHO(世界保健機構)が主宰した研究を始め、日本を含めて多くの研究結果が報告されています。むし歯予防効果を示す数値は各々の研究で異なりますが、キシリトールを使用した場合、30~80%の確率でむし歯の発生を防いでいます。

キシリトールがむし歯を防ぐ理由は、大きく二つに分けることができます。一つは、キシリトールだけでなく他の糖アルコールも持つ唾液分泌の促進と再石灰化作用であり、もう一つはキシリトールだけが持つ酸を作らないことと、歯垢中の酸の中和促進、ミュータンス菌の代謝の阻害です。

 唾液分泌の促進と再石灰化作用では、糖アルコールには甘みがあるため、口腔内に入れると味覚を刺激し、唾液分泌を促進します。また、ガムとして噛んだ場合には、咀嚼により唾液分泌も促進されます。ただし、唾液分泌が促進されても、唾液そのものにはミュータンス菌の数を減少させる効果はありません。

 また、糖アルコールにより歯垢中のカルシウムレベルが上がるので、歯の再石灰化に役立ちます。さらに、糖アルコールとカルシウムの複合体は歯の硬組織中に進入して再石灰化を促進し、歯を硬くします。

 一方、キシリトールだけが持つ作用ですが、ソルビトールマルチトールなどの多くの糖アルコールは、少ない量ではありますが、口腔常在菌によって酸を作ります。しかし、キシリトールは口腔常在菌が利用できないため、全く酸を作りません。また、キシリトールには歯垢中に存在するショ糖を分解する酵素(シュクラーゼ)の活性を低下させ、歯垢中で酸ができにくくする作用に加え、アンモニア濃度を上げて酸の中和を促進する働きがあります。

また、キシリトールは他の糖に比べて消化吸収が1/2程度と遅いので、食後の血糖値の急な上昇を抑える効果やそれに伴うインスリンの分泌を抑える効果が期待できます。ただし、血糖値の上昇は砂糖ほどではありませんが上昇はします。キシリトールと同じ糖アルコールの中で、血糖値を上昇させない天然由来の糖質はエリスリトールだけです。

キシリトール副作用

人工甘味料であるキシリトールは安全性が高く1日の摂取量は決まっていませんが、1日に20~30gほどの量を過剰摂取すると、副作用として腹痛や下痢を引き起こしやすくなります。

また、キシリトールの原料に白樺の樹液を使用しているため、花粉症の一種である白樺アレルギーの人が食べると、くしゃみや目、鼻のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす可能性があります。発祥例は少ないですが、平成25年5月10日にテレビや新聞で一部の人にキシリトールはアレルギー症状が発祥すると報道されています。今はキシリトールは様々な食品や口に入れ物に含まれていますので幼児や妊婦、授乳中の方は摂取量などを十分注意して摂取するが必要です。

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