通称「飲むサラダ」 マテ茶
マテ茶とは
マテ茶はブラジル・アルゼンチン・パラグアイなどの南米原産のマテの木の葉や茎を乾燥したもので、南米の家庭で一般的な飲料で、もともとは野菜が育ちにくい土壌に暮らす先住民が本能的に野菜不足を解消するため、愛飲していたといわれます。
別名「飲むサラダ」ともいわれるほどの実力を持つマテ茶の豊富な栄養素は、日本人に不足しがちなミネラル分やビタミンA・B・食物繊維が豊富に含まれ、カルシウムは烏龍茶の約28倍、鉄分やマグネシウムは約20倍、亜鉛は約3倍という驚きの数値です。
マテ茶の効用
ダイエット効果
マテ茶には中性脂肪やコレステロール値を下げて、脂肪の吸収を妨げる働きがあると言われています。さらに、豊富なミネラル分が内臓機能を高めて代謝をアップしてくれるので、痩せやすい体質づくりにも一役買ってくれるようです。他のお茶系飲料にはない食物繊維含まれていて、ポッコリお腹の解消にも役立つと言われています。
美肌効果
マテ茶に含まれるポリフェノールは赤ワインの1.5~6倍、緑茶と比べるとなんと30倍!その強な抗酸化作用で日焼けやストレスからお肌を守り、肌代謝を高めてくれるので、シミ・シワ・くすみを防いでくれます。さらに、豊富なビタミンA・Bが肌荒れを防いで美肌へ導いてくれるはずです。
冷え症改善・疲労回復
マテ茶の苦味成分といわれるテオブロミンには、血管を拡張させる働きがあるので冷え症の改善に期待が持てます。豊富なビタミン・ミネラル分が疲労物質を減らして回復を早めてくれます。
ストレス緩和・イライラ予防
マテ茶には自律神経を刺激する働きがあると言われて、逆立った神経を静めてストレスを緩和してくれます。さらに、豊富に含まれるカルシウムが肩こりや腰痛、イライラの防止にも役立ちます。
安全性と副作用
マテ茶の摂取することで起こる副作用は低いようですが、定期的に飲む人は、次のようなリスクが高くなる可能性があるようです。あくまで、不必要に大量に飲用を長期に飲用した場合です。
がん
研究によると、大量のマテ茶を長期間飲むと、上気道および消化管がんのリスクが高まる可能性があります。考えられる理由の1つは、マテ茶が多環芳香族炭化水素(PAH)を含んでいることです。既知の発がん物質では、タバコの煙や肉のグリルにも見られます。
また、非常に高温で消費されることもあります。これにより、呼吸器および消化管の内層が損傷し、がん性細胞形成のリスクが高まります。ただし、その中に含まれる一部の化合物は、他の種類のがんから私たちを保護してくれる可能性があります。
カフェイン関連の副作用
マテ茶にはカフェインが含まれています。カフェインが多すぎると、頭痛、片頭痛、高血圧の原因となる場合があります。
妊娠中の女性は、1日あたり最大3杯に制限する必要があります。カフェインが多すぎると、流産や低出生体重のリスクが高まる可能性があるからです。
薬物相互作用
研究では、マテ茶の特定の化合物がモノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)活性作用を備えていることが分かっています。MAOIは、うつ病やパーキンソン病の治療薬として処方されることがよくあります。
したがって、MAOI薬を服用している個人は、マテ茶を慎重に使用する必要があります。
最後に、マテ茶はカフェインを含んでいるため、筋弛緩剤ザナフレックスまたは抗うつ剤のルボックスと相互作用する可能性があります。これらの薬を服用している個人は、薬の効果を高める可能性があるため、マテ茶を避ける必要があります。
マテ茶を頻繁に摂取すると、特定のがんのリスクが高まる可能性があります。妊娠中の女性やカフェインに敏感な方、または特定の処方薬を服用している方は、注意して摂取する必要があります。
マテ茶の淹れ方
本格的に淹れる場合は、道具はマテという容器とボンビージャといわれる金属製のストローを使用します。
- ①マテに茶葉を入れます。
- ②マテに少量のぬるま湯を加えて茶葉に水分を与えます。
- ③ボンビージャの上側を塞ぎ、茶葉のあたりに差し込みます。
- ④60度に調整したお湯をマテの25%程度まで入れて少しずつ飲みます。
美味しいマテ茶の飲み方
アイスで飲む場合はマテ茶葉を、水に10分程度浸しておきます。 浸水後、冷蔵庫で冷やしたものに蜂蜜やレモンを入れると美味しく頂けます。 ホットで飲む場合は、ティーポットに茶葉を入れ、お湯を加えて3分程度蒸らすようにします。 アイスと同様に蜂蜜やレモンを加えると良いでしょう。
マテ茶のカフェイン
マテ茶にはカフェインが多く含まれています。 美味しいマテ茶ですが、妊娠時は胎児に影響を与える可能性がありますので、注意が必要です。 世界保健機関や英国食品基準庁では、リスク回避のためにカフェイン量を制限しています。 あくまでも可能性の段階なので、胎児に対して悪影響があると確定したわけではありませんが、カフェインの摂取量を控えたほうが良いでしょう。
まとめ
嬉しい効果がいっぱいの飲むサラダ「マテ茶」。ダイエット中や野菜不足が気になる方には特におすすめしたい飲み物だと感じます。
ただし、ハーブティーと異なり、緑茶の半分ほどですがカフェインも含んでいるので妊娠中の方や小さなお子様には飲み過ぎにご注意ください。