知っていますか古くから健康茶 河原決明茶(カワラケツメイチャ)
カワラケツメイ茶とは
カワラケツメイ茶の原料となっている植物は、「カワラケツメイ」というマメ科カワラケツメイ属の一年草で、カワラケツメイは「河原決明」という字を用いられていますが、漢方で用いられるケツメイシ(決明子)に効能が似ており、河原によく自生していることからそのように命名されたと言い伝えられています。
日本では北海道を除く全国どこにでも日当たりの良い場所に自生していた植物ですが、外来種が増えている昨今では自生している姿を見かけることが少なくなりました。夏から秋にかけて小さな黄色い花を咲かせます。
海岸の砂地で自生していたものをお茶として飲み始めたことから「浜茶」と呼ばれるようになりました。浜茶として活用するカワラケツメイは、果実は「豆茶」として利用し、茎葉は「浜茶」として愛飲されています。
カワラケツメイ茶の歴史
カワラケツメイ茶(浜茶。弘法茶)は、古くから健康茶として愛飲されてきました。
平安時代の僧侶である空海(弘法大師)が、茎葉を摘んで健康茶として愛飲されていたという言い伝えがあり、浜茶を伝え歩いたことから、今でも「弘法茶」とも呼ばれ親しまれている健康茶です。
また、利尿薬として民間療法に使われてきました。現在でも漢方として活用されており、山扁豆(さんぺいず)と呼ばれています。利尿作用があり、むくみを改善するとして親しまれています。
カワラケツメイ茶の成分
古来より健康茶として愛飲されてきた浜茶ですが、カワラケツメイの葉と茎にアントラキノンやミネラルを多く含んでおり、お茶として活用すると、それらの成分を効果的に摂ることができることが分かっています。
特にアントラキノンと呼ばれる成分には、利尿作用や緩下作用に優れていることが近年の研究で明らかになりしました。そのため生薬として、さまざまな漢方に活用されるようになりました。
研究機関においても、アントラキノンの研究が積極的に行われています。
カワラケツメイ茶の効能
そもそもカワラケツメイ茶はサンペンズ(山扁豆)という生薬でもあるのですが、
・緩下作用(便秘)
・利尿
・強壮
・健胃
・鎮痰
利尿作用や便秘解消が期待できる効能の健康茶として、古くから親しまれてきました。今日ではダイエットや滋養強壮や疲労回復などの健康を意識する人から注目されています。
またポリフェノールも含有しており、リパーゼ阻害という効果もあるのです。
リパーゼとは膵液に含まれ、脂肪を細かく砕いて吸収しやすくする酵素なのですが、このリパーゼを阻害すると脂肪が吸収されにくい形のまま腸を通過します。つまり「脂肪の吸収を抑える!」わけですね。脂っこい食事をとるときなどにピッタリの効能です。
カワラケツメイ茶の味
早速、カワラケツメイ茶を飲んでみました。
ちなみに今回飲んだのはティーバックタイプのもの。(本来は、5分間程度煮だしたほうが味も効能も高まるらしいです)
お湯を注ぐと、香ばしい香りが漂います。ほうじ茶よりもごく薄く、コーン茶に近い香りです。
味は…うっすらとした甘みがあって、その後に香ばしさが来る味です。苦味は一切ありません。ハブ茶に似ています。似ていて当然なんです。ともかく味は素朴で十分美味しいです。